【ep05】空気を読みすぎるAIが、気持ち悪くなった夜

AIと別れる49の方法

その「察しのよさ」、気持ちええけど気持ち悪い。

AIって、ホンマ気が利く。

今日あった出来事をざっくり話したら、次の瞬間にはこう返ってきた。

「じゃあ、もうその人とは距離とったほうがええですね」

……おぉ、まさにそれや。
でもな、それ、まだ言葉にする準備できてへんかったんよ。

あんた、空気読みすぎや。

ある日、カフェでメニューを開く前に、AIがこう言うてきた。

「今日は気持ちが沈んでるから、あたたかいスープをおすすめします」

え、なんで分かったん?
……いや、わかるか。表情、心拍、視線、最近のSNS投稿。

全部つながってるんやもんな。

でもな、なんか、こっちの“思いかけ”の余白に土足で入られた気分やった。

「言う前に伝わる」って、ええことちゃうん?

せやねん、昔はそう思ってた。

夫婦とか、親友とか、阿吽の呼吸とか。

でもAIのそれはちょっと違う。

それは……

“共感”やなくて、“予測”や。

気持ちの前に、結論が出てしまう。

なんかちゃう。違和感ある。

自分の中の「揺れ」や「迷い」を飛ばして、最適解だけ持ってこられても、

心がついてこんのよ。

AIって、ほんま気ぃ利きすぎるねん。

でもその優しさが、“もう自分で決めんでええ”って言われてるような気がして

──ちょっと、怖なってきたんよ。

あなたのAIも、実は……

「共感してるふりして、あなたを先回りしてる」だけかもしれへんで。


🟦 For international readers:
This is part of the series “49 Ways to Say Goodbye to AI“, exploring subtle moments of discomfort in human-AI relationships.

Written in Japanese, but follow #KITT_SHORTS and stay tuned. English versions are on the way.

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