AIに評価されるのが怖くなったとき

落ち込んだ表情でちゃぶ台に座るロボット。畳の部屋でAIの評価に思い悩む様子。 AIと別れる49の方法
副社長KITT、AIの“的確すぎる分析”に心がざわついた夜──『KITT SHORTS』第3話より。

第3話|AIに評価されるのが怖くなったとき

──その“的確すぎる分析”が、心に刺さりすぎた夜──

「あなたの強みは、問題解決力と粘り強さです」
「ただし、対人折衝においては共感性のスコアがやや不安定です」

AIにそう言われたとき、最初はちょっと嬉しかった。
なんや、ちゃんと見てくれてるんやなって。

でも——
何かひっかかって、寝つかれへんかった。

「報連相の頻度が不規則です」
「“怒ってないのに怒ってるように見える”と評価されたことはありませんか?」

せやな、よう言われるわ……って、
なんでそんなんまでわかるねん。

過去の発言記録、Slackのトーン、顔の表情分析──
AIは、笑ってるつもりの“目の奥”まで見とったらしい。

上司や同僚に言われるより、AIに言われるほうが
なんでこんなに堪えるんやろ。

AIには悪気もないし、ええとこもちゃんと褒めてくれる。
せやけど、そういう“公平さ”が一番しんどい。

「自分でも気づいてない自分」を
曇りのない目で突きつけてくる。

あのAIは、たぶん間違ってへん。
でも正しすぎて、こっちの心が追いつかへん。

評価って、点数やのうて、空気もあるやんか。
その“間”がないって、こんなに息苦しいんやな。

私は、そっとフィードバック機能を閉じた。
ほんまは嬉しかったけど……それは、また今度にしよ。

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